東京

音楽

新宿の街が好きだったりする。

特に用事はないけれど、暇なときは新宿をぶらつくために無駄に足を運ぶこともある。昔からなじみがあり、都心らしい街の開発等で行くたびに何かしらの新しい発見があって楽しいんですよね。

JR新宿駅西口から小田急百貨店を抜けて外に出るとコクーンタワーをはじめとする高層ビルがデデンと連ねている。昔からある光景だなと思いつつも、開発等で少しづつ変化はしている気がする。

西口付近の通勤時の多くの通勤客と一緒に歩いていると、自分もこんな風に通勤していたんだなと思い出す。


大学を東京で過ごし、卒業後は新宿に本社がある会社に就職した。訳あって1年で退職し、その後は紆余曲折したが今も東京で働いて東京に住んでいる。少し振り返ってみても、いろんなことがあったなって思う。

ミスチルの曲で「東京」という曲がある。

この曲(アルバム)を聴いていた2008年当時、僕は新卒1年目だった。そして職場である新宿オフィスでもがき続けてた。自分なりに頑張ってはいるけど、どうしても成果が出せない。成果が出せないのは自分の努力が不足しているからだ。でもこれ以上は頑張れない…というような状況になっていたかと思う。

早朝に出勤し、22時過ぎに電車に乗る。毎朝毎夜、通勤時と退勤時は辛くてi-podを開いては音楽に逃げていた。

東京を象徴しているロボットみたいなビルの街

目一杯の 精一杯の

働く人で今日もごった返してる

信号待ち 足を止めて誰かが口笛を吹いてる

とぎれとぎれの旋律だけど

なぜかしら少しだけ癒されてる

Mr children 「東京」

今でも新宿駅西口を出ると、歌詞にあるような景色を横目に通勤していたなあって思いだす。

当時あの時もっとこうしていれば…こういうことができたんじゃないか…と振り返ることがある。結論から言うと、リーマンショックの関係で新卒切りがあってその会社を1年程度で辞めざるをえなかった。仕方なかったとはいえ、やっぱり新宿に立ち寄って近くまで通りかかると、少しほろ苦い思い出が胸にこみ上げてきて感傷に浸ってしまう。

そう言えば、新宿はそんな僕がほろ苦い新卒一年目を過ごした場所ではあるのだけれど、その他にも色々思い出が詰まった場所だった。

高校を卒業して東京の大学に通学するようになった僕は新宿乗り換えの関係で新宿にちょこちょこ寄りつくようになる。

大学1~2年生の頃は進研模試のアルバイトで授業のない時は西口方面のビルに行っていた。
サークルの大きな飲み会は新宿東口にある一休という店で行ってたり。
某ラグビー試合の日には歌舞伎町のコマ劇前で某大学と仁義なき戦いがあったり。
大学生だからよくオール(徹夜)するんですけど、やっぱりそれは新宿だったり。
就職活動時も新宿に本社があるところをよく受けてたからリクルートスーツを着てはビル街をせっせと歩きまわっていた気がする。

当時の会社に内定をもらった時の電話も、新宿西口にあるマックの中だった。
内定をもらった時は嬉しくて、外に出て空に向かってガッツポーズしたのをよく覚えている。(表現ではなく、本当にやってた笑)

大学を卒業し、新卒1年目の会社を辞めてからは資格予備校に通ったこともある。それも場所は新宿だった。もっと家に近い都市圏の場所もあったはずなんだけどね、なんで新宿だったんだろうね。あんまり覚えてないや。


学生時代や新卒一年目は遥か過去の話となり、新宿に直接的な用事はなくなった。それでも冒頭で書いたように何も用事はなくとも暇な時は新宿に足を運んでしまうこともしばしば。

なんだかんだ新宿という街が自分の中に根付いている気がする。そして人生の分岐点となる選択肢や経験をここでかなり経験したと思う。一緒に過ごした友人の顔なんかも浮かんでくる。人生でもう10数年以上関わってきた街。

新宿に足を運ぶたびに、そんなことを思ったりしてちょっと感傷的になる。色んな思い出がこみあげてくる。それと同時に、過去の自分たちから胸張って進めと檄を飛ばされているようで背筋がシャンとなる。

きっとこれからも新宿へ足を運ぶたびに昔の自分に今の現状報告をするんだろうなあ。あの時から見て、今の自分はこうなったよ、と。
頑張っているよ、と。

思い出がいっぱい詰まった景色だって

また破壊されるから 出来るだけ執着しないようにしてる

それでも匂いと共に記憶してる

遺伝子に刻まれてく

この街に大切な場所がある

この街に大切な人がいる

Mr children 「東京」

家族もできるなど、当時新宿で過ごしていた10数年前と較べて想定しなかった未来を生きている。

この街は昔と変わらず、今も高層ビルの合間を人が忙しなく行き交っている。

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