らぽさんです。
最近、我が家の将来的なお財布事情を考えることが多かった関係で自分自身の今後の資産をシミュレーションしまくっていました。その過程で、「あー、やるかやらないかはともかく、もっと早くこういうことに気づいてりゃよかったなー」と思ったので、ブログ記事にしてみます。
具体的な数字を試算してみると、「こういう未来も選択できるのか」と身近に考えられます。漠然と考えるのと、自分事としてしっかり考えられるのは大きな違いではないかと。
結論としてはありきたりですが、資産形成を考えるなら早ければ早いほど正直有利ということです。
試算した結果を見ながら、考えてみたいと思います!
例としては、新卒時の22歳からすでに資産形成を始めた場合と30歳から始めた2パターンで考えてみます。
※試しに試算してみただけなので、別に資産形成を推奨するわけでもありません。考えがあって早めに資産形成するのも素晴らしいですし、必要以上に貯蓄せずに今を生きるためにお金を使うのもいいと僕個人としては思っています。
新卒22歳から資産形成に取り組み始めた場合
新卒の時点で「真面目にコツコツやっていこう」と意気込んだ場合をシミュレーションしてみましょう。
【前提属性】
- 手取り20万円
- 実家暮らしor賃貸暮らしで家賃が収入の25%程度
貯蓄が最低限出来るという前提で考えます。
【資産形成の手段】
- 積立NISAを年間40万円を満額積み立てる。年利5%と仮定。
- その他、年2回のボーナス時に15万円づつインデックス投信に積み立てる。こちらも年利5%
- 毎月1万円づつ貯金
毎月積立NISA分の約33333円、貯金1万円で約43000円を貯めるとします。実家暮らしで住居費がほぼかからないなら余裕、一人暮らしやルームシェア等でもこの金額ならなんとか捻出はできそうな気がします。(楽ではないですが。。。)
ボーナス時に15万円なので、そこまで貯蓄に走らず、今使う分をしっかり使いながら貯蓄もこなしていくという優等生タイプかもしれません。この条件で20年間頑張って、42歳に差し掛かった時はどうなっているか。
ちなみに本記事では積立額を複利で毎年運用した場合どれくらいになるのかについては年金終価係数を用いて算出しています。FPの勉強してると出てくる内容なのですが、複利計算をするときに便利なのでよかったら使ってみてくださいね。
年金終価係数とは、毎年の積立額から将来の元利合計を計算するのに使う係数をいいます。
ライフプランニングにおいて、キャッシュフロー表などを作成する際に用いる「6つの係数」の一つで、将来の一定期間、一定利率で、毎年一定金額を複利運用で積み立てた場合に、最終的にいくらになるのかが分かります。
i Finance 金融情報サイトより引用
試算ではこちらのサイトを活用させていただきました。
また、インデックス投資の年利は5%で試算しています。この数字をキープできる保証は当然ないのですが、今後の世界経済の発展を期待してこの数字でいこうかと。平均利回りについてはこちらの記事を参考にさせていただきました。
それでは早速、積立NISAを満額40万円、年利5%で運用した際の金額を試算してみましょう。
期間 1年 2年 3年 4年 5年 6年 7年 8年 9年 10年 11年 12年 13年 14年 15年 16年 17年 18年 19年 20年 | 年金終価係数 1.000 2.050 3.153 4.310 5.526 6.802 8.142 9.549 11.027 12.578 14.207 15.917 17.713 19.599 21.579 23.657 25.840 28.132 30.539 33.066 | 積立総額 円 400,000 820,000 1,261,200 1,724,000 2,210,400 2,720,800 3,256,800 3,819,600 4,410,800 5,031,200 5,682,800 6,366,800 7,085,200 7,839,600 8,631,600 9,462,800 10,336,000 11,252,800 12,215,600 13,226,400 |
20年後に1322万円!それなりに夢がありますね。積立NISAなので非課税です。丸々と全額残ります。
続いてボーナス年2回15万円づつ、毎年30万円積み立てた場合の結果がこちら。これについては課税されるので最終的には20%近くは引かれると計算します。
期間 1年 2年 3年 4年 5年 6年 7年 8年 9年 10年 11年 12年 13年 14年 15年 16年 17年 18年 19年 20年 | 年金終価係数 1.000 2.050 3.153 4.310 5.526 6.802 8.142 9.549 11.027 12.578 14.207 15.917 17.713 19.599 21.579 23.657 25.840 28.132 30.539 33.066 | 積立総額 円 300,000 615,000 945,900 1,293,000 1,657,800 2,040,600 2,442,600 2,864,700 3,308,100 3,773,400 4,262,100 4,775,100 5,313,900 5,879,700 6,473,700 7,097,100 7,752,000 8,439,600 9,161,700 9,919,800 |
約1000万ですね。そこから20%税金でとられるとして、800万円です。
税金たけーよ
最後に毎月1万円の貯金です。こちらは単純に年12万円×20年と計算して240万円になります。利息はあえて考慮しませんw
積立NISA分 1322万円
インデックス積立分 800万円
貯金分(生活防衛資金) 240万円
計 2362万円
22歳から42歳の20年間で2362万円
22歳からしっかり頑張って42歳を迎える頃に2362万円。これを高いとみるか低いとみるかは個々人の価値観に分かれそうです。
もし途中くらいから昇給などで家計に余裕ができたのなら、プラスアルファでインデックス投信の額を積み増しすることもできます。そうすれば更に増える可能性はありますね。
それをしなかったとしても、40歳過ぎた時点で2300万くらいあれば人生のアドバンテージはそれなりにありそうです。家を買うにしてもまとまった頭金がある分、背伸びして好条件の物件も手が届きそうですし。
例えば留学したいとか、数年間仕事辞めて自分のやりたいことを突き詰めるとかもできちゃったり…する??
俺もこのケースと同じように貯めてりゃよかったw
ちなみにこれと同じ条件で積立期間を30年にすると、52歳になる頃には4500万くらいです。
30歳から資産形成に取り組み始めた場合
この年代になってくると、資産形成を真剣に考えだす人が増えてくるように感じます。貯蓄が0だけど、ここから頑張ると考えた場合をシミュレーションしてみましょう。新卒時点からしっかり考えている人はマイノリティだと思うので、こちらのケースのほうが現実味はあるのではないでしょうか。
30歳という年齢から手取りも少し上がっていると思われるので、積立額も多めに設定します。
【前提属性】
・手取り25万円
・住宅費は収入の25%程度
・子供はいない
【資産形成の手段】
- 積立NISAを年間40万円を満額積み立てる。年利5%と仮定。
- その他、年2回のボーナス時に25万円づつインデックス投信に積み立てる。こちらも年利5%
- 毎月2万円づつ貯金
積立NISAしつつ、ボーナス時はそれなりの額を積み立てます。そして貯金も毎月2万円を捻出するとします。
さて20年後にどうなるか。積立NISA分については先ほど試算した1322万円という額をそのまま使います。次は年50万円分のインデックス投信はどうなるか。
期間 1年 2年 3年 4年 5年 6年 7年 8年 9年 10年 11年 12年 13年 14年 15年 16年 17年 18年 19年 20年 | 年金終価係数 1.000 2.050 3.153 4.310 5.526 6.802 8.142 9.549 11.027 12.578 14.207 15.917 17.713 19.599 21.579 23.657 25.840 28.132 30.539 33.066 | 積立総額 円 500,000 1,025,000 1,576,500 2,155,000 2,763,000 3,401,000 4,071,000 4,774,500 5,513,500 6,289,000 7,103,500 7,958,500 8,856,500 9,799,500 10,789,500 11,828,500 12,920,000 14,066,000 15,269,500 16,533,000 |
1653万円と出ました。ここから税金が差っ引かれるので、手元に残るのは約1300万と仮定します。
最後に貯金分です。こちらも単純に年24万円×20年=480万円となります。利息は考慮しません。
すると、30歳から始めた場合、50歳時点でこうなります。
積立NISA分 1322万円
インデックス積立分 1300万円
貯金(生活防衛資金) 480万円
計 3102万円
30歳から50歳の20年間で3102万円
30歳から一念発起したとしても50歳時点で3102万円。
これだけ貯まってるのなら悪くない…気がします。
ただしこの年代になってくると配偶者や子供ができたりするケースも多いため、その場合だと上記のような積立をしていくには家計のやりくりは必須と感じます。
子供の教育費についても試算した記事があるので興味あればお読みください。
まとめ
新卒時から真面目にコツコツやった場合、老後2000万問題は問題ですらない。
自分が新卒時にそんな未来のことを考えて資産形成するなんて全く考えていませんでした笑 今のご時世、ツイッター開けば若いうちから資産形成を考えている人たちがたくさんいてすごいなと本当に思います。
お金だけあっても仕方ないですけど、十分に用意してれば何かチャンスや転機が来た際に飛び乗れる安心材料になります。
仮にお金貯めることが趣味で支出があまりないなら、40歳時点で4500万円くらい貯めるのも夢ではないかと。積立NISAとは別枠で毎月50000円をインデックス投信に積立(年間60万円)、ボーナスも夏、冬それぞれ30万づつとかなりがっつり積み立てたらどうなるか。つまり積立NISAの年額40万円とは別枠で、一年で60万+60万の120万円もの額を積み立てると仮定します。
期間 1年 2年 3年 4年 5年 6年 7年 8年 9年 10年 11年 12年 13年 14年 15年 16年 17年 18年 19年 20年 | 年金終価係数 1.000 2.050 3.153 4.310 5.526 6.802 8.142 9.549 11.027 12.578 14.207 15.917 17.713 19.599 21.579 23.657 25.840 28.132 30.539 33.066 | 積立総額 円 1,200,000 2,460,000 3,783,600 5,172,000 6,631,200 8,162,400 9,770,400 11,458,800 13,232,400 15,093,600 17,048,400 19,100,400 21,255,600 23,518,800 25,894,800 28,388,400 31,008,000 33,758,400 36,646,800 39,679,200 |
なんと4000万近くとなりました。税金引かれて3200万くらいに減りますが…
税金高杉晋作
積立NISA分の1300万にこの分を加えると、すでに4500万です。42歳という若さで…少なくとも老後2000万問題は関係なさそうですね。(持ち家じゃない場合、2000万じゃ足りないみたいですが、この場では言及しません)
もちろんこのプランは相当支出をしない人しかできない芸当だと思うので、そうでない人がやるには少々ハードルが高いと思います。貯金が趣味だったり高収入でない限りは正直、困難じゃないかと。
下手に節約生活や我慢を強いられると、どこかで破綻する可能性ありです苦笑
ただ個人的にはもっと若いころに「こういう未来も選択肢として選ぼうと思えば選べるのか」というように知っておきたかったなとは思います。当時の自分はあればあるだけ使っていたので、心に響くはわかりませんけれども。全く知らないでやり過ごすのと、知ってて考えた上でしないのは別物かと。
貯蓄と使うお金のバランスは絶対に考えるべき
というわけでこんな試算をふとしてみました。
ただし僕自身は必要以上のお金を貯めこまないほうがいい人生が送れると最近になって思い始めています。一概に投資マンセーと謳ったり、お金を貯めこむスタンスに価値を見出すことはありません。
こうして自分自身で試算するメリットは、自分に必要なお金はどれくらいなのかを具体的に知れることです。このペースならこれ以上は貯蓄する必要はないな、それならもっと遊びに使おうって発想にもなります。又は〇歳までに都心にマンション買いたいからこれくらい貯めたい!このペースだと難しいからもっと家計のやりくりを考えてみよう!と具体的に考える礎になります。
自分自身の人生プランを定期的に棚卸ししながら、必要になりそうなお金をコツコツ用意してそれ以外は経験やモノに替えて自分自身の心の充足に充てたほうが人生は豊かになるんじゃないかと。
この記事を書いてる矢先、新政権となり金融所得課税の引き上げが検討される…
この記事を書いている途中で、まさかの岸田政権による金融所得課税の引き上げという話がw
金融所得課税の引き上げ検討 市場、株価に影響警戒: 日本経済新聞 (nikkei.com)
引き上げられちゃったら多少は夢のあったこれまでの話もずいぶん台無しになってきてしまう。
なんなんですかね、貯蓄から投資へと真逆なんじゃないでしょうか。ただでさえリスクを取ったものにすら20%もの税金取られるのに、これじゃあますます誰もリスク取らなくなるでしょうよ。
投資って、一念発起して努力すれば経済的な成功を可能にさせるツールなので、これが実現したとしたら本当に残念だと思う。
それではまた。
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