らぽさんです。
本日紹介する本はこちら。
インデックス投資の入門にふさわしい本です。
・インデックス投資は優秀な投資商品だが、損をする可能性もあるリスク資産である。(当たり前~)
・特にここ数年で始めた場合、そこに意識が向きづらい。コロナショックもすぐにV字回復しており、株高が続いているため。
・資本主義が続く限りは世界経済は右肩上がりで成長していくので、長期間積み立てをしていけば報われる可能性は高い。だが、その道中においては、直近数年のような順調な時ばかりではないということを知っておきたい。
インデックスファンドの優位性や手軽さについてわかりやすくコンパクトにまとめられています。もし今後資産運用を始めたいという方でインデックス投資について知りたいという方がいれば、とても参考になる本で読んで損はないかと。
概要は本書を読んでいただくとして、僕個人として一番面白かったのは後半の著者である水瀬さんのインデックス投資家15年実践記のくだりですね。
水瀬さんのインデックス投資をやってきた15年間の推移はインデックス投資を行う人にとって絶対参考になる内容だと思います。その中にはリーマンショックや東日本大震災もあり大暴落した時の心境や含み損の状況もわかるようになっています。
インデックス投資もとどのつまりリスク資産なので、マイナスになりうるということを当たり前なのですが気付かされるんですよね。
ここ最近はツイッターを見ているとインデックス投資の流行もあって「インデックス投資してれば未来は明るい!」みたいな意見をよく見かけます。
確かにコロナショック以降は金融緩和もあって米国インデックスを含めた世界系インデックスは圧倒的パフォーマンスです。コロナショックで損切りした人以外はその後のV字回復でむしろ大きく含み益を享受したと思います。こうした流れだけ見ていると確かにインデックスは最強と思ってしまいますね。
積立!積立!さっさと積立!
僕もインデックス積立しているので、もちろん「未来は明るい」と信じて積み立ててはいます。ですが、最近の株高の状況をずっと見ていると、やはりこれが当たり前と慣れてしまっている自分もいますし、暴落が来てもすぐに戻るだろうとタカをくくっている自分もいるんですよね。
そうした状況下で本書の後半部分の水瀬さんの過去の記録を読むと、コロナショックのようにすぐに回復したケースではなくリーマンショックやギリシャショック、東日本大震災の年などマイナスパフォーマンスの期間が普通にありえるということを再認識させられます。
しかし資本主義が続く限り、経済成長は右肩上がりしていくという前提が不変であれば、その下がった分もやがて上向きに変わります。最近のような順風満帆の時期だけではなく、数年にわたる不調が続いたとしてもこの前提が変わらない限りはぶれずに積み立てを続けていくことが大事だなと。
もちろん暴落時に今後のライフプランやメンタル的に立ち直れないようなダメージを食らうのであればリスクを過剰に取りすぎということなので、配分を見直す必要がありますね。
今投資してる分が仮に含み益どころか元本マイナス50%になっても耐えられるか自問自答してみましょうw水瀬さんはリーマンショック時にこの状況になったそうです。
そう考えると、僕も耐えられそうにありません。最近の株高を当たり前に受け入れすぎてしまって過剰にリスクを取っているのかもしれませんね。コロナショック当時もあえて証券口座を見ずにやり過ごしていたので結構辛かったですw
その後回復したからまだいいものの、今もその影響が続いて含み益どころか含み損になったかと思うと、考えさせられます。
リスク許容度について暴落が起きてから再認識しても仕方ありません。今のような好状況時だからこそ、改めて自分のリスク許容度を知っておきたいですね。
今のような強気相場に読み返したくなる一冊です。特に長い期間インデックス投資をしている人のデータというのはまだ乏しいので、このように長期間での運用のレポートは参考になります。直近だけで見るとインデックス投資はうまい話に見えるけど、決してそうではないんですよね。肝に銘じたいです。
今年の12月16日にはマンガ版が出るみたいなので、こちらも楽しみですね。
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それではまた。
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